たちどまって考える
840円(税別)
裏表紙にはアマビエの絵が描いてあります。
“ルネサンス時代のデッサン風のアマビエ”だそうです。
読書の秋です。
4連休の読書のために新書を買い込みました。
新書は短時間でサクッと読めるので良いです。
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ヤマザキマリさんは漫画家です。
『テルマエ・ロマエ』が有名です。
面白い漫画があると教えられ、まだ若かったので、表紙が少々買い辛かったのですが、1巻を買い求めました。
それからあっという間に話題になり、映画化までされました。
(話題になっていればもう少し買いやすかったかも・・・)
ヤマザキマリさんがお金持ちのマダム風に変貌していくなぁ、と思いましたが、今回の表紙の写真を見て、若返っている!!と思いました。
美貌(維持)と資産は比例していくのですね・・・。
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話がそれましたが、本書は新型コロナウィルスのパンデミックにより、イタリアのロックダウンにより、家族と離れ(息子さんは近くにいる様子)日本に残った著者の日々の考えなどが綴られています。
日本とイタリア人の違いも分かりやすく、あっという間に読んでしまいました。
生活リズムにほぼ変化がなかったこと、丁寧に食事を作ることは他の作家さんも同じようなことを書いています。
例えば辻仁成さん。
他の本で紹介されていたのですが、丁寧に食事をつくり、丁寧に生活している姿が印象的でした。
丁寧に生きる事がコロナの時代を生き抜く新しい基本だと書いています。
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本書にも紹介されているのですが、2020年の元日、NHKのEテレで放送された「100分deナショナリズム」という番組を偶然見ていました(元旦からそんな濃い番組を見ていたかなぁ・・・再放送?夜見ていた記憶があります)。
ヤマザキマリさんは安部公房の『方舟さくら丸』を紹介しており、映像とともに強烈に印象に残っています。
安部公房は『砂の女』くらいしか読んだ事がないのですが、ホラーというか、SFチックというか漫画チックというか強烈な個性を持つ世界感があるなぁ・・・という印象があります。
古い作家(太宰とか芥川とか)のイメージがあるのですが、そんなことはなく、つい最近まで生きていた作家なのですね(1993年没)。
『カンガルー・ノート』聞いた事がありますので、かなり話題になっていたのだと思います。
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「人生とは思い通りにならないもの、どんなことでも起こり得るもの」
戦争を体験した方たちは、どうしようもない状況を経験しています。
今回のコロナウィルスは、ある程度の自由も許され、すぐに命を奪われるものではないため、ある程度自身でコントロールが出来るものだと思います。
丁寧な生活をする事、本当に大事です。
家にいる時間が長くなり、心地良い生活が出来るよう、あれこれ工夫しています。
インターネットが発達している事も大きいと思います。
インターネットを利用しているとあっという間に時間がたってしまいます。
コロナ禍で生き方が変わってしまった方も沢山いると思います。
「人生とは思い通りにならないもの」
確かにその通りですが、このコロナ禍のなか、自分で考え行動する事はとても大事だと思います。
落ち着いた時に、考えた人と考えなかった人で行動に差が生まれ、世代を問わず、大きな差がついているような気がします。
“たちどまって考える”
自分自身、自分の生活をじっくり見つめ直す、良い機会になっていると思います。
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昨日久しぶりに外食をしたのですが、コロナにより今までの生活が一変してしまったという話が聞こえてきました。
心の中で、本当にそうですよね、と頷いてしまいました。
国内旅行も躊躇している状況です。
しばらく海外旅行も行けそうもないです。
海外の雰囲気が味わえるお店に行き、海外旅行をした気分になって帰ってきています。
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先日道でばったり会った人々が歓声を上げた後、「またお会いしましょうね」と言って分かれていく姿を見かけました。
会いたい人と気軽に会えない、ということがまだしばらく続きそうです。
私もしばらく実家に帰っていません。
コロナウィルスの恐ろしい点は、感染状況が分からず、無症状の人がいる一方で、重症化し、亡くなってしまう人がいる、という事です。
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いつの日か、このコロナウィルスの問題は解決する日が来ます。
振り返ってあの時は大変でしたよね、と笑いながら言いあえる日が訪れる事を祈っています。
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皆様の明日も良い一日なりますように!