下北沢について
500円(税別)
昨日に続いて、女性作家のエッセイです。
川上弘美さんのエッセイでも下北沢が何度か登場しました。
女流作家、下北沢つながり。
☆☆☆☆☆
吉本ばななさんの初期作品、『キッチン』『TUGUMI』『白河夜船』と素敵な小説が沢山あります。
小説を書き続けるというのは本当に大変な事なのだと思います。
エッセイが多い印象があります。
吉本ばななさんの本は久しぶりに読みました。
大分前の話になりますが、久しぶりに手に取ったエッセイが、お金!お金!お金!!(親族が自分のお金をあてにするので自分は稼がねばならない)の話だったのと、近所に住む某芸能人の私生活を赤裸々に書かれていたので、「!!!」となり、しばらく遠ざかっていたのでした。
そんな(お金!お金!お金!!)の時期の話も本書には出てきます。
家賃、生活費、親の介護費用、お手伝いさん代、アルバイトの運転手代等々・・・。
両親の介護だけでなく、姉の病気、自身の体調不良・・・。
介護費用でサラリーマンの給与は吹っ飛ぶというのに、その他の経費をかけすぎです。
お金!お金!お金!!支払!支払!支払!!状態だったのは納得です。
本書のなかから抜粋
“そうとうなお金の余裕(もちろんありません!作家なんて全然お金にならない商売なのです)”
とありますが、やはりある程度名前が売れている作家はお金になるのではないでしょうか?と思ってしまいました。
生活感覚が違いすぎます・・・。
会社経営者の方が「身の丈にあった生活をする事」「派手な生活をしない事が信用につながる」とお話していました。
身の丈にあわない生活は、自分の身を削って行く事になるのだと思います。
☆☆☆☆☆
本文より抜粋
“あの時よりも財力も人気も体力もないかもしれない。でも、そんなことではないということを私は痛いほど知っている。財力も人気も体力もあったのに、私はいつも自殺寸前の状態にあったように思う。気づいた今、この残り時間は神様が私にくれた時間だ”
ご本人も色々感じられる事があるのでしょう。
文章を直している余裕がなかったのか、編集者とのやりとりがないのか、締め切りギリギリの投稿なのか・・・と思う文章が多々見られるようになって数十年、本書も直した方がいいのではないかなぁ?と思う文体、文章が満載です(辛口)。
忙しい日々を乗り越え、少しずつ暮らしのゆとり、時間の余裕が出てきたようです。
また美しい文章を綴っていただける日が来ることでしょう!
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素敵な言葉ももちろん出てきます。
“「一度でもだれかの天使になった人は、きっと幸せになる」“
そうあって欲しいです。
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なかなか濃い一冊でした。
お腹いっぱい。
下北沢、あまり縁がありませんが、素敵な街ですね。
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部屋の掃除して、清めよう・・・。(辛口)
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皆様の明日も良い一日になりますように!!