幸せ感じる☆日々の暮らし

日々の暮らしを綴っています。好きなものは繋がっていく・・・。良いな、と思う物をご紹介しています。プロモーションなし。今日も明日も良い一日になりますように。

【350】楽しいムーミン一家(読書感想文96)

ムーミン9冊セット

限定スペシャルBOX

5560円(税別)

講談社文庫

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ムーミンが雲の上に乗り、空を飛んでいます。

 

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スペシャルボックスに入っています。

 

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発表順に列んでいるのかな・・・?

 

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こちらが第一作。

1945年フィンランド国内のみで出版され、48ページほどの小冊子でした。

本屋さんにはおいてもらえず、ヘルシンキの駅や新聞スタンドに並べられたそうです。

ムーミンに口があったりします。

1991年に改めて出版されました。



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長い間、第一作と言われていた作品です。

竹馬に乗っています。

☆☆☆☆☆

ムーミントロールということで妖精なのですね。

 

トロールは北欧、特にノルウェーの伝承に登場する妖精だそうです。

 

☆☆☆☆☆

作者はトーベ・ヤンソン(1914-2001)です。

 

フィンランドヘルシンキ生まれですが、スウェーデン語系フィンランド人だったことからムーミンの物語はスウェーデン語で書かれました。

 

1冊目『小さなトロールと大きな洪水』からの抜粋です。

“1939年、戦争の冬のことです。(中略)風刺画をかくときサインがわりにつかっていた、怒った顔をした生きものを主人公としてムーミントロールという名をつけました”

 

戦時中に書かれた作品はどこか暗く、ムーミンも怒った顔をした生き物と言う事で、丸みも少なく、陽気なムーミン一家とは異なります。

 

戦後、生活が落ち着き、明るい、安定した生活が出来るようになるにつれてムーミンの姿は丸みを帯び、可愛い姿になっていきます。

 

お話も明るく楽しいものに変化していきます。

 

☆☆☆☆☆

ムーミンには何だか暗い印象を持っていましたが、背景を知り、なるほど・・・と思いました。

 

今回本を読んでみて、「!」と思う事が沢山ありました。

 

ムーミンだけでなく、主要キャラクターたちとの出会いも初めて知りました。

 

フィンランドを旅した際、ムーミンを好きなのは子どもと日本人、と言われましたが、お話を読むと子どもの本というよりも何だか深いお話です。

 

日本では大人から人気があるのもとても分かる気がします。

 

☆☆☆☆☆

「!」と思ったダントツの登場人物は、スノークのおじょうさん。

 

ムーミンのガールフレンドです。

ノンノンだったりフローレンだったりする、あの女の子です。

 

フローレンはドイツ語でお嬢さんとい意味だそうです。

原語がどのような響きなのかとても気になりした。

 

アメリカで出版された英語版を翻訳している関係で、英語的な訳も多かったです。

 

因みにニョロニョロは原作では「Hattifnatt」ハッティフナット、だそうです。

Hatta(優柔不断で迷う)とfnatta(放浪する)を合わせた言葉のようです。

 

『たのしいムーミン一家』より

“一年に一度、ニョロニョロという小さいお化けたちが、世界じゅうを荒らしに出かける前に、このしまに集まるのです。”

 

「!」

ニョロニョロって害のないものではないの!?

世界中を荒らす?

お化け??

 

ニョロニョロはえたいが知れない不思議な生き物です。

 

ニョロニョロと訳した方、凄い!!

何だか良く分からない、暗い影を持ったお化けが、一気に陽気な生き物(??)に変わります。

 

言葉の響きって大事です。

 

☆☆☆☆☆

話が脱線しました。

 

スノークのおじょうさんのお話に戻ります。

 

髪の毛があるお嬢さん、子供心にもとても不思議で印象的だったのですが、こんなエピソードがありました。

 

じょ・・・女子・・・!!

まさにTHE女子!!

 

ムーミン谷の彗星』より

スノークのおじょうさんが、大きな石をつかんで、アンゴスツーラに投げつけました。ところが、投げかたがへたなため、ムーミントロールのおなかへ、ぶつけてしまったのです。

「あらっ、たいへん。わたし、あの人をころしてしまったわ」

と、おじょうさんは、悲鳴をあげました。

「女の子って、そんなものさ」

と、スニフはいいました。”

 

(゚Д゚)!!

おじょうさん・・・!!

 

・・・ご安心下さい。おなかに大きな石を投げられても、恋は盲目状態のムーミンは元気づいて大活躍しました。

 

(中略)

ムーミントロールが、うわのそらでいいました。彼はスノークのおじょうさんの前髪を、じっと見ていました。ムーミンママには、前髪がありません。だから、前髪というものを、まだ見たことがなかったのです。”

 

 

・・・物語のなかでもお嬢さんの前髪が強調されているので、アニメでも強調されているのだなぁ・・・と思いました。

 

☆☆☆☆☆

『たのしいムーミン一家より』

“第4章 ニョロニョロが夜おそってくる。

おかげでスノークのお嬢さんが、髪の毛をなくす。“

 

(゚Д゚)!!

 

ええ!!??

 

ニョロニョロが夜おそってくる??

 

スノークのお嬢さんが、髪の毛をなくす??

 

『たのしいムーミン一家」本文より抜粋

“「やあい、おまえは、はげちゃったじゃないか」と、スニフがいいました。“

 

!!

はげ!!??

スノークのお嬢さんはそんな目にあっていたのですか!!

 

そしてその後のおじょうさん・・・

衝撃を受けた場面の挿絵を模写しました。

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右側。

やけこげた前髪のところに、海ゆりの花を飾るお嬢さん。

海辺で女王の船首飾りを見つけます。

左側。

木の女王さまの様な目を持ちたくて魔法で変わってしまったお嬢さん。

右と左を比べると目もまつげの長さも全然ちがうんですけれども・・・。

 

彼好みの綺麗な女性になりたいだなんて・・・女子!! 

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木の女王さまによせるとこんな感じ・・・?

顔の1/3,1/2が目になってしまったら確かにぎょっとしてしまうなぁ・・・。

 

 ☆☆☆☆☆

この年になってやっと、ムーミンを見る目が変わりました。

 

またフィンランドに行きたいです。

 

☆☆☆☆☆

・・・雷鳴の音が聞こえています。

 

これから雷雨になるのでしょうか。

 

☆☆☆☆☆

皆さまの明日も良い一日になりますように!!