2時間でおさらいできる源氏物語
竹内正彦
だいわ文庫
大和書房
680円
竹内正彦さんは国文学者です。
フェリス女学院大学の教授だそうです。
フェリスで源氏と聞くと三田村先生が思い浮かびます・・・(←一世代前・・・)。
ご夫婦で源氏物語の研究をされていました(その後上智大学で教鞭を執られました。今は退職されているそうです)。
この2時間シリーズ、2時間で読み終わるかどうかはさておき(確かに電車で移動中に主に読んだのですが、一日で読み終わりました)、とても分かりやすいです。
あらすじと解説、補足資料が掲載されているのですが、このお値段でこの内容はとても良心的です。10代から大人までスラスラ読む事が出来る一冊です。
他に日本史や世界史などもあるようなので読んでみたいと思います。
学生時代大和和紀さんの『あさきゆめみし』を読んだ程度でしたが、漫画の影響は大きいです。
本書を読みながら、『あさきゆめみし』のシーンがいくつも思い浮かびました(実際ページをめくったら違うかもしれませんが・・・。あくまでも印象・・・)。
『あさきゆめみし』は誰が誰?となるのが難点ですが、源氏物語54帖がほぼ忠実に掲載されています。
高校時代、古典の先生が若紫の登場シーンを絵にしてくださったのですが、「眉毛のわたりうちけぶり」をまだ子どもですからね、眉毛を整えていないので眉毛がぼうっとしてと眉毛を描いた姿がとても印象に残っています(笑)。「ほんのりと美しく見え」とは大分印象が違いますが、先生・・・!!(苦笑)。
映画では天海祐希さんが光源氏を演じた『千年の恋 ひかる源氏物語』が印象に残っています。
天海祐希さん美しい!!
男性が演じると何だか生々しくなるところをファンタジーな感じ、女性が見ても抵抗感が無い印象を受けました。
それにしても源氏物語が世界最古の長編小説、というのは凄いです。
恋愛小説・・・。
タイトルが秀逸でとても美しいです。
千年も前のお話が現代に伝わるという凄さ・・・。
☆☆☆☆☆
なぜ今更源氏物語・・・??と疑問を持つと思いますが、タイトルにある通り、五島美術館に行って来ました。
五島美術館は国宝源氏物語絵巻を所蔵しており、4月29日~5月7日まで、夕霧、鈴虫などが展示されています。
源氏物語は平安時代の11世紀、紫式部によって平安時代の貴族の世界が描かれた作品です。
源氏物語絵巻は12世紀に誕生した、現存する日本の絵巻の中で最も古い作品とされています。「詞書」も「絵」も筆者不明です。
GWでもすいているのではないか?と思い伺いました。
館内はほどほどに見学者がいました。さすが東京・・・。
本館の『古今和歌集を愛でる』の展示は皆さん熱心に見ていました。
学生さんも多かったです。
書道をされている方でしょう。
ルーペで字体を熱心に見ている姿も複数見られました。
それにしても、字が確り残っているというのは・・・和紙と墨って凄いです。
紀貫之とか空海とか教科書で見たものがあちらこちらに展示されていました・・・!!
東京国立博物館の混雑とは異なり、じっくり見ることが出来ました。
菅原道真の文字がとても美しく、人柄を感じさせました・・・。
「字はひとなり」「字は人を表す」と言いますが、字が美しいというのは素晴らしいな・・・。
味のある字体の方ももちろんいらっしゃいました。
別館では源氏物語絵巻が展示されています。
絵巻物・・・漫画の原点だよな・・・としみじみ思いながら見学しました。
源氏物語絵巻は現代の科学の力を駆使して再現したものも一緒に展示されています。
風に吹かれる植物、御簾も風に揺れ、室内も風を感じる絵柄、動きがある絵に感動しました。
漫画『へうげもの』を読んでいたので、別巻に展示されている茶器に戦国時代の方々のお名前が登場することにも心がときめきました。
☆☆☆☆☆
展示を見学した後、お庭を散策します。
玉川にむかって大きく傾斜しています。
庭園を含めると敷地は約6000坪あるそうです。
非公開の茶室もあります。
個人宅の美術館はこのような大きな庭(山?)を所有しているところが多い印象があります。
1周約15分。途中で庭師さん(?)ともすれ違いましたが、管理大変そうです・・・。
休憩できるあずま屋もあります(休憩されていたので写真撮影せず・・・)。
☆☆☆☆☆
ミュージアムショップではポストカードではなく本書とチケットホルダーを購入しました。
美術館では是非ポストカードで良いから購入してね、収入源になるから、という美術館関係者の方の言葉を今も忠実に守っています(苦笑・ミュージアムショップを見るのが楽しみなだけ)。
☆☆☆☆☆
皆さまの明日も良い一日になりますように!!