舞台中村仲蔵
-歌舞伎王国 下克上異聞ー
初代中村仲蔵は江戸時代中期の歌舞伎役者です。
歌舞伎役者は階級制。
梨園の血縁がない役者は台詞もなかなか与えられない世界。
主役なんてもってのほか、とんでもない事です。
世襲制のため、実力があっても、名代というスターには決してなることが出来ない世界(現代の歌舞伎でも良く聞くお話です)。
中村仲蔵の経歴を少しご紹介します。
4歳の時に舞踏家の養子になります。
養母に厳しく踊りの芸をたたき込まれ、舞踏関係の仕事をしていましたが、役者に転向します。
身請けされ、一端役者から身を引きますが、4年後舞台に戻ります。
新人の壱からやり直し、激しい虐めや嫌がらせにあい、自殺未遂を起こすも、ついには名代、大名跡、大看板となった役者です。
歌舞伎では仲蔵の型が今も伝えられています。
江戸時代伝説の歌舞伎役者とも言われています。
講談、落語で人気の中村仲蔵。
ドラマ化に続き、今回は舞台です。
舞台なので歌舞伎を意識しつつも、歌舞伎に捕らわれない演出がされています。
(子どもの頃から厳しい芸事をしている歌舞伎役者には秀でた役者とはいえ一朝一夕では追いつけません・・・)
主演は藤原竜也さん。
踊りや数々の所作の他、「外郎売」(ういろううり)の早口言葉など見事な演技です。
パンフレットを読んでいても周囲の役者たちが敬意を表しているのが分かります。
稽古中も全力投球の凄いパワーだそうです。
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2月某日、舞台「中村仲蔵」を見てきました。
15歳から蜷川幸雄演出の舞台に立ち、数々の舞台を主演している藤原竜也氏。
今回の舞台では蜷川幸雄氏のオマージュとも言える演出(苦笑)がありました。
余談になりますが、最後の舞台の蜷川幸雄氏のごめん今までの俺の演出違った・・・(だったかな・・・)は、藤原竜也氏をかなり翻弄させたのではないでしょうか(確か2014年の『ジュリアス・シーサー』。手元に記録がないので詳細が違っていたらごめんなさいなのですが、重厚な役どころが若々しく見えて・・・。舞台の観客側からも藤原竜也氏の迷走が伝わってきましたし・・・。
蜷川節とも言える独特の台詞回し、蜷川幸雄の名がなくても蜷川幸雄氏が演出しているな・・・と素人観客でも分かる蜷川幸雄氏の個性、才能。
ここから抜け出すのはかなり大変なことだと思います・・・クセ強い・・・。
パンフレットを見て、藤原竜也氏40代!と驚きました。
(秩父ー池袋のやんちゃ時代の武勇伝が強烈だからですね・・・。まだ中学生・・・。)
41歳なのですね。家族のため・・・など、確かに発言内容が以前と変化しています。
若い頃から輝かしいキャリアを積んでいるのですが、本当に若々しい!です。
(映画やドラマではダメ役というかとんでもない役も多いですけれども・・・。激しい役・・・。)
という感想が演者や関係者から上がっていました。
さすが、スター。
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さて・・・こちらの劇場なのですが、前評判を聞いていたとはいえ・・・まだ新しい建物なのですが導線がとても悪い・・・(有楽町や銀座ならともかく・・・池袋で・・・もう少し空間の余裕を持たせれば良いのに・・・)。
エスカレーターを降りる際「立ち止まらないでくださーい!」のスタッフ声が何度も響き渡る劇場って初めてです・・・。
とにかく、スタッフがあれこれと注意喚起をしないといけないことが多い劇場・・・初めてです(今回は他に座席確認、傘は立てずに床に置いてください!など)。
自動販売機もない(カフェやレストランも当然ない)、傘置き場もない、(オマケに到着時傘袋なし・・・)、無駄の排除の仕方が違うのではないか・・・?と疑問に思う劇場でした。
日経クロステックより)
東京建物Brillia HALL
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さて気を取り直して物販です。
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登壇者は美術伊藤雅子さん×舞台監督の榎太郎さん。
舞台装置の裏話、小道具の話、キラキラの布の購入話など貴重な話を伺う事が出来ました。
この後、広島、名古屋、宮城、福岡、大阪で公演予定です。
舞台装置も一緒に移動します(搬送大変・・・)。
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終演後、うにのスパゲティが食べたくてLA BETTORA da Ochiaiへ。
満腹、満足~♪
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皆さまの明日も良い一日になりますように!!