hana
1970、コザが燃えた日
公演パンフレット
1600円(税込)
☆☆☆☆☆
hana
1970、コザが燃えた日
STAFF
畑中聖悟 作
栗山民也 演出
CAST
ハルオ 松山ケンイチ
アキオ 岡山天音
ジラースー 神尾 佑
比嘉 櫻井章喜
鈴木 金子岳憲
ミケ 玲央バルトナー
ナナコ 上原千果
おかあ 余 貴美子
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先日コロナの影響で生憎の休演となってしまったのですが、改めてチケットを取り、観劇してきました。
急にチケットを取ったというのに良席に恵まれました・・・!!
なんと最前列!
役者、スタッフの熱量がビシバシ伝わってきました。
初見だったのですが、岡山天音さん、涙を流しながらの熱演!
圧巻でした。
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コロナ禍のため、観劇を控えていました。
松山ケンイチさん、余貴美子さんが出演されるとのことで、今回ばかりは思い切ってえいやっ!とチケットを取りました。
観劇者は老若男女、様々な年代の方がいらっしゃいました。
舞台の場合、台詞を発していない方の演技も見え、様々な視点、角度から見ることが出来ます。
今回本当に素晴らしい舞台を見る事が出来ました。
東京公演
2022年1月9日~30日
東京芸術劇場プレイハウス
大阪公演
2022年2月5日、6日
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
宮城公演
2022年2月10日、11日
多賀城市市民会館
残念ながら10日、11日の宮城公演は中止になってしまいました。
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観劇後衝撃を受け放心状態だったのですが・・・落ち着いてきましたので、本日ネタバレしない程度で、プログラム、観劇の感想を記載します。
プログラムの表紙を開くと、キートンスタジオ所蔵の中東部/Aサインバーと和装ホステスの写真が掲載されています。
プログラムの表紙のお店はAサインバー。
写真を見比べるとプログラムの表紙の写真は実際にあったお店を忠実に再現していることがよく分かります。
舞台の大道具さん凄い・・・!!
STAFF、CASTの写真とインタビュー、川満彰さんの寄稿など読み応えのあるパンフレットです。
稽古初日から台詞が全て頭に入っている状態・・・
誰も台本を持っていない・・・
震えます。
流石プロです。
ナナコ役の上原千果さんは沖縄県出身。
何と今回初舞台なのだそうです。
20年にスカウトされ21年より活動開始。
若手注目俳優です。
稽古写真は皆さんマスクをつけた状態です。
コロナ禍を象徴しています。
口元が見えないって、表情も相当見えにくいですよね・・・。
(コロナ初期の頃、ドラマのメイキングでマスクの下でも色々演技をしているんです、間違いなく凄い演技をしているんです。それが見えないのが悔しい!と演出家の方がお話されているのを思い出しました)
因みにこのパンフレットは通販でも購入可能です。
グッズ販売は2022年2月20日23:59までオンラインでも販売されています。
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舞台は1970(昭和45)、12月20日(日)未明の沖縄です。
米軍相手の質屋兼バー「hana」での出来事。
公演のチラシには
「血のつながりは、ない。でも彼らは、家族だった」とあります。
登場人物達は皆戦争を体験しています。
沖縄での戦争。
民間人を巻込んだ戦いです。
血のつながりはないのに、何故彼らは家族となったのか・・・。
家族の過去が明らかになるなか、家族はある事件に関係していたことが分かります。
戦争、収容所の話、沖縄の基地の問題、ベトナム戦争、アメリカ兵が抱える問題等、考えさせられる内容です。
そしてバーの外では歴史的な事件(コザ騒動)が起きます・・・。
コザ騒動(アメリカ人の車両に対する焼き討ち事件)は1970年12月20日未明、実際に起きています。
コザ市はかつて沖縄に存在した街です。
1973年には美里村と合併し、沖縄市となっていますが、今も地域ではコザと呼ばれています。
自分が生まれる前の話ですが、そんな事があったなんて・・・。
1970年ってまだそんな昔のお話ではないと思いますが、全然知りませんでした。
今回の舞台は全然知らなかった沖縄の一部分を垣間見る事が出来ました。
とても素晴らしい舞台でした。
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舞台の場面転換はないのですが、舞台セットもとても凝っています。
ズラリと貼られた1ドル紙幣・・・そういう意味でしたか・・・
と舞台の途中で意味が語られます。
今回の脚本は本当に素晴らしく、台詞が深く、色々なところにつながっていきます。
問題提起だけでなく、再生の物語となっていくのですが、自然に涙が出てくる、感動の舞台でした。
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沖縄と言えば、以前岡本太郎氏の本を読んだ事を思い出しました。
今年は本土復帰50年なのですね・・・。
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皆さまの明日も良い一日になりますように!!