聡明な女は料理がうまい
1600円(税別)
昨日の『ペガサスの記憶』を読み、『聡明な女は料理がうまい』は桐島洋子さんの著書だったのか!!と再認識をしました。
『聡明な女は~』というタイトルに怯み、購入を躊躇ったのですが、早速読んでみることに。
大手の書店では取り扱いがなく、テクテクと歩いて近所の書店へ。
気になる本が沢山置いてあり、誘惑の多い本屋さんです。
誘惑に負け数冊買い込み、早速読みました。
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刺激的な言葉も多いですが、洋子さん、料理上手であることは間違いないです。
プロの料理人、タサン志麻さんと同じような料理のコツが沢山書いてあります。
料理の手際が良い方なのだろう・・・と言う事が文章からも伝わってきます。
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印象に残った文章をいくつかご紹介します。
・料理道具に関して、様々な事を綴られているのですが・・・
“いささか手入れがめんどうでも、包丁はステンレスより、とがないとさびるものがよい。包丁をとぐなんて・・・・・・とおおげさに考える人がいるが、ちょっとぬらして砥石でこすればいいことで、慣れればなんでもない。そういうことをまめにやっていると確かに包丁の調子がよいし、また同時にこれには一種のおまじないのような精神的効果もあるようだ。常に包丁をとぐことは心をとぐことでもあり、台所のたしなみを維持するために精神をキュッと引きしめ直す儀式なのである。“
・素材の扱い方がプロの料理人と同じ目線だと感じました・・・
“温室栽培や冷凍の発達で、何でもいつでも手に入るようになってしまったが、それでもやはり市場に四季がめぐり、シュンのものはいかにも意気揚々とみずみずしい笑顔を見せる”
・美味しいものを食べる事も本当にお好きなんだなぁ、と思いました・・・
“私はごはんが大好きだ。ハンバーガーをかじるくらいなら、おむすびをほおばりたい。熱いごはんなら、なおさらよろしい。”
『ペガサスの記憶』かれんさんの文章より
“『聡明な女は料理がうまい』という著書があるくらいですから、料理上手です。世界を旅して味わったレシピを試すのが好きで、チーズフォンデュやポトフ、クスクスなども、私たちは今のようにの世の中に知られるずっと前から母の手料理で食べていました。”
→確かに本書でもチーズフォンデュやクスクスなどが登場します。
1970代ではとても珍しいお料理だと思います。
味覚飛行十二ヶ月の中の、8月、マラケシュで食べたクスクスのエピソードは、クスクス食べたい!!という気分になりました。
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料理エッセイが主なのですが、時々書いてあるレシピは3、4行のささっとしたもの。
しかしたった4行でも料理のイメージが湧き、これは美味しいよね!というお料理ばかりです。
いくつかつくってみようかな。
本書がベストセラーになったのも分かります。
日本が豊かになりだし、海外からの輸入品も手に入りやすくなりだした頃なのではないでしょうか。
日本の家庭的な料理だけでなく、さまざまな国の料理を鮮やかに紹介していることもあり、多国籍料理が食べたくなってしまいました。
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皆さまの明日も良い一日になりますように!!